「第4次産業革命」とか「シンギュラリティ」について、ニュース等で見聞きしたことありませんか。 ここで産業革命について、ちょっと整理しておきましょう。第1次産業革命とは、19世紀のイギリスで蒸気機関の発明により作業が「人手」から「機械」でできるようになったことを指します。次の「第2次」は20世紀のアメリカで電力を使うようになり、一度に多くのものを「大量生産」できるようになったことをいいます。そして、「第3次」は20世紀中盤から後半にかけて可能になった、コンピュータによる自動化を指します。 さらに、進んで「第4次産業革命」とは21世紀のAIの出現により可能となった「AIの特化型利用の時代」を指します。AIとは 「ARTIFICIAL INTELLIGENCE」の略で、人工知能をさします。最初は工場の自動生産に特化してAIの応用されるようになりました。これが第4次の産業革命です。第4次産業革命を物(THINGS)のインターネット化という意味でIOTということもあります。
さらにAIの使用が広く一般に広がって行くことが予想され、2030年~2045年頃には「汎用AIの時代」になると予想されます。人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点を「シンギュラリティ(技術的特異点)」といいます。または、それがもたらす世界の変化のことをいう場合もあります。2030年~2045年というとは今から13年~28年後のことで、皆さんは社会の中心となって活躍している年代です。
シンギュラリティに関して最初に提唱したのはアメリカの発明家で人口知能(AI)の権威、レイ・カーツワイルです。彼が、2005年「ポストヒューマン誕生」という著書で、「コンピュータは人類の知性を2045年にも超える」と予言しました。これが、「シンギュラリティ」です。予想も困難な大きな変化がイッキに起こると考えられ生ます。 具体的な例を一つあげてみましょう。ちょっと前までレンタルビデオショップはたくさんありましたが、現在は激減してネットで配送さえるように変わっています。身の回りにはそんな例がたくさんあります。こんなことが一斉に起こると予想されているのです。皆さんが迎える将来は、変化が急速で、多くの職業が消え、新たな仕事が生まれる時代ということです。実際、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授は2013年に発行した論文で、米国の職業702種類のうち47%が(AI)に代替されると予想しています。皆さんは、大変に時代に飛び込むことになるのです。
では、皆さんとしてはどの様に立ち向かったらよいのでしょうか。皆さんがどんな時代に生きようが、「生き残るぞ」という勇気と努力を習慣づけることだと想います。それができない人は、生きることがむずかしくなるかもしれません。
(補足) シンギュラリティ とは、英語で「特異点」の意味で、数学や物理学で主に用いられてきました。具合的には、重力の特異点とは、 一般相対性理論における、重力場が無限大となるような場所をいいます。この語が、技術革新にも使用されるようになりました。