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国語の勉強法

中学・高校生のみなさんへ

塾で、成績を伸ばしやすいのは、英語と数学です。それも入塾後最初の定期試験では入塾前に比較して大幅に伸びるのが普通です。実際、イッキに2倍以上点数が伸びることも少なくありません。

 

それに比較して、国語については、「勉強法がわからない」という質問や、「得点が伸びない」という訴えが多く寄せられます。いきなり結論的に述べますと、点数が伸びない原因は、国語の勉強法自体とテストでの解答法の両方に根本的な間違いがあるためと考えられます。そこで、成績アップを確実にする勉強法と、テストで高得点を必ずとるためのテストの解答法を伝授しましょう。  一方で、国語については、楽しみながら勉強する「ながら勉強」も点数を伸ばすために効果があると思っています。実際、私は高校で使った受験用の参考書が最高の読書案内になり、読書の範囲がイッキに膨らみました。課題文の筆者や主な著作物の説明が詳しくて豊富だったためです。

「勉強の方法が分からない」とか「しても変わらない」と思っていないか?

成績アップのツボ1 勉強法は英語と同じと考えよ!

イッキに核心に触れることになりますが、勉強方法は簡単です。結論的には英語のような外国語と全く同じ勉強法で勉強すべきと考えるのです。英語の勉強法は誰でも分かっているでしょう。勉強しなければ、テストで全く点が取れないことも分かっているはずです。国語も全く同様に考えるのです。

英語の勉強法を思い出してみましょう。

最初に単語調べをするのが普通です。これは「語い力」をつけるためです。実際英語では、新しい語句を辞書で調べたりや新出の英単語を調べるでしょう。国語でも同様に、新出の語句や漢字の勉強です。英語では、英文を音読をしたり、文章の暗記をしたり、問題練習をしたりします。国語の勉強も英語と同じようにすれば良いのです。文章の音読や、暗唱です。問題練習も同様です。

成績アップのツボ2 難しい文章に慣れよ!

第二は、普段読んでいる文章とテストなどで出題される文章には、文章の難しさ(難易度)に違いがあることです。実際、試験などで「なんでこんなわかりにくい変な文章を出すの」と疑問に思ったこともあるでしょう。  やや難しい文章の読解力(いわば難読力)をつける必要があります。難しい文章とは、難しい語彙がたくさん出てくるものや、複文と呼ばれるような長くて複雑な文が頻出する文章です。 皆さんも普段からいろいろな文章に触れてはいますが、それらの文章と入試問題などで使用される文章の間に難易度の差ができてしまう傾向があるのです。

 

成績アップのツボ3 問題の解き方(考え方)を間違えている

国語の答えは、正解がないかもしれないといえば、皆さんは相当びっくりされるかもしれませんね。ある人が書いた文章が入試問題に使用されたと思って下さい。その問題をその文章の筆者自身が解こうとしたら、答えられなかったとか、間違ってしまったとか聞くこともあるのです。これはどんな意味でしょうか。  テストで多い問題のパターンは、「正しいと思う選択肢を選べ」という問題です。選択肢が4つか5つあってどれも紛らわしく、自分が選んだ選択肢が間違ってしまう。このようなタイプの問題で、選択を間違ってしまうという生徒は非常に多いのですが、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。

 

この場合、出題者が正解とするものを選択しなければ、○になりません。正解は必ずしも一つではないと割り切って、出題者または問題作成者が正解とするものを選ぶ必要があります。 この選択肢を間違いなく選ぶコツを修得することが肝要です。 最も多いミスの原因は、課題文筆者ではなくて、自分の「思い」をそのまま「答え」としてしまうことです。自分ではなくて筆者がどう思っているかを、課題文から冷静に読み取り、それを答えなければなりません。自分と課題文筆者の考え方や思いは異なることも少なくないからです。これが、今述べた「正解がない」という意味です。  自分ではなく、課題文を書いた筆者がどう考えているかを問題では聞いているのであって、あなた自身の考え方を聞いているのではないのです。この点では、課題文付きの「小論文」の問題と全く異なります。小論文ではキミ自身の考えや感想を聞いているのですが、国語ではそれは問われていないのです。

この考え方をまちがえたり、早とちりをして正解を見つけられない場合が多いのです。慎重さが重要です。慎重さを取り入れる一つの方法は、選択肢の「消去法」です。正しい答えを見つけようとしないで、間違った選択肢を消していく問題と考えるとミスが減ります。何度も課題文を読み返すからです。また課題文筆者の考え方が、一般的な常識ではなく、やや常識から外れた考え方をしていることもあります。試験問題を作る人のワナにはまらないようにしましょう。選択肢から常識で考えて妥当そうなものに○をつけては、ワナにはまってしまいます。

成績アップのツボ4 説明文と物語文、特に物語り文での注意点

課題文は、事実を説明する説明文(評論文)と小説などの物語文に分けるのが普通です。 実際、物語文を読む際に必要な別の注意事項があるためです。もう少し具体的に述べますと、物語文では必ずしも感情が分かりやすく、直接的に書かれているとは限らないという点で、説明文と異なっています。この対策も結論的には、多くの小説を読んで慣れていく以外にありません。テストで点が取れるように「付け焼き刃」をつけるような解答方法は大して意味がありません。  でも重要なポイントだけを簡単に押さえておきますと、物語文で登場人物の感情などを正確に読み取るには、主観的ではなく、課題文の中から根拠を見つけて客観的に感情を捉えることが重要です。この点では、評論文の読解と共通しています。読み手の主観を問題にしているのではないという点です。常に本文中に根拠を探して、登場人物の感情を読み取ることに徹して下さい。

以上でキミは国語でもイッキに成績アップを達成できます。がんばって下さい。

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2016年09月26日 20:20に投稿されたエントリーのページです。

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