変化は、いつでも非線形的(ノンリニアー)
例えば、入学生等の予測において、役所のご担当者から種々のご指導を受ける際、過去数年間の平均等から予測すべきというご指導を受けることが多い。
その場合、入学生数が年次とリニアー(線形)の関係にあることを前提としている。ところが、実際の入学生数は、年次と「リニアー」の関係にならないのが普通だ。あるとき何らかの原因を契機に一気に上を向いたり、また逆に徐々に下降することもあるだろう。変化はすべて、非線形的なのだ。
この関係を理解していないと、予測は全く役に立たない。予測をすることは難しい理由は、この「非線形性」にある。中学や高校で習う数学でも、1次関数以外のすべての関数が非線形で、簡単な2次関数だってノンリニアー(nonlinier)だ。指数関数的に変化することだって多い。多くの人はものを考えたり予測したりする際、いつの間にか何でも線形的に変化するという考え方の虜になってしまうようだ。