昨日は、夕方、僕の事務室から出たので、マックでの待ち時間を利用して、読書の時間が取れた。
「スクールカウンセラーの仕事」伊藤美奈子著 岩波アクティブ新書 を読んだ。「カウンセリングマインド」という表現は、C・D ロジャース により提出された概念を表していることを知った。 著書では、スクールカウンセラーが導入されてきた経緯が詳細に述べられている。「不登校」についてが最大の関心事であり、多くのページが割かれている。「いじめ」ついては、詳しくない。
著者は、学校へ行かないと「社会性がそだたない」と主張する。これは普通の主張であるが、私はこのことに疑問を持っている。アメリカの多くのホームスクーリングや、かっての貴族の家庭教師による教育でも社会性が育たなかったかというと、決してそう決めつけられないと考えられるからだ。
この本は、伊藤先生のスクールカウンセラーとしての経験に基づいており、極めて教育的である。もう一度しっかり精読する必要があると感じた。「いじめ」についてさらに洞察を加えてほしいと思った。
昨日は上記の本の他、「シェイクスピア詩集」関口篤著 思潮社 を読み始めた。 シェイクスピアによるソネットの他、マクベスやハムレットなど著名な戯曲からとられている。シェイクスピアによる悲劇は、台詞がほとんど韻文で書かれているからである。 一部の詩については、原文と注釈が載っている。私にとっては、詩自体より解説の方が面白い。これはちょっと残念なことだ。
シェイクスピア詩集として、岩波文庫の「シェイクスピア詩集」も同時に読んでいる。 「対訳 シェイクスピア詩集―イギリス詩人選〈1〉 柴田 稔彦訳」である。これは書名の通り、英文と飜訳の対訳となっている。オマルハイヤームのルバイヤートのように詩文の意味がスッと分かるようなものではない。時間がかかりそうだ。