「聞いても覚えられない」とか、「授業で説明を聞いたその同じ問題をすぐに自分でやってみると間違ってしまう」、そんな悩みを持っている人が少なくありません。目的は成績アップなのですが、それ以前に勉強に対する心構えに問題がある生徒もいます。
「授業の受け方」と、「自学自習の仕方」の効率が悪かったり、効果的でなかったりするのです。そのため、時間をかけて勉強はしているけれど、テストで点が取れないとか問題が解けないという結果に陥るのです。つまり、授業や自習における学習の効果が十分上がらないため、成績アップしないという問題を抱えているのです。
「学び方」は主に授業の受け方と自分の勉強ということになりますが、この方法に問題があると思われます。 まず授業の受け方の問題として典型的な例を挙げますと、授業の中で自分の関心のある「時」だけある「部分」だけしか理解しようとせず、それ以外の部分は、無視してしまう傾向がある場合です。この傾向のある生徒は、授業のうちでも、説明を何となく聞いていることが一番好きで、自分で問題練習をしたり考えたりすることは好みません。説明を何となく聞いていることが勉強だと思っています。英語の例で説明すると、文章を暗記したり、書き写したり、声に出していって見たりすることはほとんどしません。そんなことより、どうして英文がその形になるのか理由を聞きたがります。この傾向のある人は絶対に伸びません。そうではなくて、とにかく覚えてしまおうという態度の生徒は伸びます。
数学も同様で、「自分は基礎ができていないからもっと基礎に戻って教えてほしい」と訴える生徒がいますが、こうした生徒は伸びません。基礎が今は分からなくても、今やっていることに全力を傾けて努力を集中することができる生徒はグングン伸びます。
要約しますと、大切なことは、自分の感覚全てで取り組む姿勢が大切だいうことです。勉強に向かう「態度」の問題です。全ての感覚を総動員して取り組むことが大切です。特に自分の脳にキズをつける感覚が大切です。耳で聞きながら自分も声に出していってみる。実際に手で書いてみる。空で言えるか、教科書を閉じて復唱してみる。一部を隠して、思い出してみる。数学の式変形も頭の中だけでやってみる。こうしたことを何でもやってみることが重要です。教科書の丸ごと暗唱も有効です。全文書き写しも役立ちます。
勉強が将来何のために役立つかが疑問だといって、勉強しない人もいるかも知れません。将来何のためになるかを説明することは容易ではありません。ただ、今の勉強が面白いからでいいと思います。十分だと思います。将来の準備期間である今は、楽しんで勉強しましょう。絶対準備をしておいた方が将来役に立ちます。