3月11日はテレビの番組も復興の関係が多かった。その番組を見ていると、あの日のことが明確に思い出される。私は、車で真正校へ戻りテレビを見て、東北地方で大変なことが起こっていることを始めて知った。地震が起きた14時46分ごろは、後で考えると国道21号線の岐南町あたりを車で走っていたことになる。車の中では地震には全く気づかなかった。各務原市の当学院の校舎を出たときのことまで、あの日の僕の行動は、一つひとつを明瞭に記憶している。
本当に大きな災害は津波であり、その津波による原子力発電所の事故であることは、当初は全くわからなかった。発電所が爆発して起きた災害が津波の直接的被害を超えるもであることも後でわかった。それまで「原子力発電は、火力等に比べて発電コストが低い」ときいていたが、今では原発による発電コストは見積ることが不可能なように思っている。言い換えれば、発電コストはほとんど無限大と言ってもいいくらいではないだろうか。
原発をどうするかという問題は難しい。政府は原子力発電を推進しようとしている。原子力発電を推進していくことはリスクが大きすぎないか。私は大いに不安に思う。 原子力発電を全く廃止するという決断は、容易ではない。しかし、原発を継続することは犠牲が大きすぎるように思う。原子力発電はあきらめたほうが良いように私には思える。
太陽光による発電は、最近急速に増えている。わざと自宅の庭などに、平地に発電パネルが並んでいる家を時々見かける。そのような発電パネルの設置が徐々に増えているようだ。1個の原子力発電所によって作られる電力を太陽光パネルで行うにはどの程度の面積のパネルが必要か、従ってどれくらいの土地が必要かをネットで調べてみた。次の記事がヒットした。
「仮に、電気出力100万kW級の原子力発電所一基分を、太陽光発電に置き換えようとすると山手線の内側一杯の面積(約67km2)が必要であり、風力発電では山手線の内側の3.5倍の面積(約246km2)が必要となる。また、太陽光発電や風力発電のような自然エネルギーを利用したシステムは、天候等により出力が変動しやすくバックアップ電源等が不可欠であるという面もある。」
この試算では、原発1個を太陽光発電パネルに置き換えるに、67平方キロの土地が必要となれば、その置き換えは困難であろう。そのような効率の悪い土地の利用方法はないからである。これを可能にするには今でも行われているように、建物の屋根の徹底利用しかないと思われる。まとまった土地は、発電に使用するより、野菜か果物でも栽培した方がいいように思われる。