皆さんが中学生になると、算数は「数学」と名前が変わります。 算数も数学も、数や図形や物体の形について学ぶことは共通していますが、名前が違うように算数と数学の間には違いがあります。算数で扱うのは、ミカンやりんごの個数など「具体的」です。日常の生活に現れる数や形に限られます。毎日の生活に必要不可欠な知識と言えると思います。
これに対して中学で学ぶ数学は、じょじょに「抽象的」になります。実際、具体的なものの個数から一般的な「数」として考えるようになります。具体的から抽象的へ考え方が変わっていきますから、数学と呼ぶのです。数の概念(考え方)は自然数や分数から負の数や平方根など広がっていきます。さらに高校では、二乗すると負(マイナス)になる虚数(複素数)が現れます。その複素数がもっと拡張されて、四元数、八元数などと言うものまで広がっていきます。その複素数は、物理学や電気工学などで大活躍しています。 物理学の「量子力学」と言う分野では、複素数は実数と同じようにごくありふれた数として使われています。小学生の皆さんには、ちょっと難しくなりすぎました。よくわからなくてもかまいません。しかし、数学は自然を記述する「言語」のようになっていくと思って下さい。
では、中学生になったとき数学をどのように勉強したらいいでしょうか。数学は「言語」つまり言葉のようなものだと言いましたが、言葉の勉強と言うと国語や英語の勉強と似ているということです。ですから、数学でも覚えなければならないことも少なくありません。言葉の意味や使い方に慣れるには、問題や解いたりしながら基本的なことは覚えてしまうことから始まります。
中学で本格的に始まる科目に「英語」があります。英語の勉強も小学生の時代とはかなり変わります。英語は、高校受験に重要だと言うだけではありません。皆さんの将来に大変重要な科目です。英語が大好きになることから始まります。英語の文章を見たり聞いたりしたら、何でも暗記してしまう習慣をつけましょう。好きになれば絶対得意になります。 英語の学ぶ環境は、私の少年時代からは比較にならない位、恵まれています。テレビやラジオ、インターネットなどを使えば、いくらでも英語を見たり聞いたりできます。中にはしゃべったり、書いたりすることもできるでしょう。学校の教科書以外に英語の触れるチャンスはいくらでもありますがから、どんどん利用して下さい。そして得意になって下さい。