« 読書感想文を書く | メイン | 集中か分散か、それが問題だ »

シェイクスピアはオックスフォード伯か

シェイクスピアはオックスフォード伯か

かって、当塾で講師をしていたイギリス人の英語教師に「シェイクスピアはイギリス人なら誰でも読めるものか?」と聞いたことがある。彼の答えは「読めない」であった。小田島雄志訳のシェイクスピア全集(白水社)、福田恆存訳の新潮社版など全集を2~3種類集めたが、読めない。結局、私に一番マッチしたのは、岩波文庫であった。シェイクスピアを読むには、日本語訳でも大量の注釈がほしいということだ。小田島雄志訳の全集は全く注釈がない。本編を上回るページ数を裂いた詳細な解説や注釈がないとよくわからないことが多い。

 実際、文庫版の「ハムレット」には本編と同じかそれ以上のページが注釈に割かれている。1600年頃書かれたその直後から、数限りない人々により膨大な研究がなされ、解釈や注釈が書かれたであろう。シェイクスピア自身が書いた単語の総数もすごいが、その数を遙かに上回るワード数が注釈に使用された。僕には、これを参考にしながら読みたいという誘惑が強いのだ。

 いちばん大切なのはシェイクスピア自身の言葉であることは間違いない。しかし、僕はシェークスピア自身の言葉よりむしろその周辺に強い興味を持ってしまう。これは僕の悪い癖であり、僕の限界だと思っている。

 最近は、シェークスピアが誰だと言うことに興味がある。そんな本を何冊も読んだ。またDVDも見た。以下にその一部を列挙する。

①「もう一人のシェークスピア」(ANONYMOUS) DVD

②「シェイクスピアはどこにいる」ジョン・ミッシェル(文芸春秋)

③「シェイクスピアは誰だったか」リチャード・ウエイレン(法政大学出版会)

④「仮面を取ったシェイクスピア」山田昭廣(日本図書センター)

など。

 この中でも特に①と③は、シェイクスピアは第17代オックスフォード伯爵であるという説に従っている。

 今、英語の原文との対訳の本をたくさん読もうと考えて、ハムレットを読み始めた。始めて見たらエリザベス1世時代の古い英語に慣れることは、何とかできそうな気がしている。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://tesacademy.jp/mt/mt-tb.cgi/369

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2014年12月02日 22:20に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「読書感想文を書く」です。

次の投稿は「集中か分散か、それが問題だ」です。

Powered by
Movable Type 3.38