進学塾を運営していつも一番難しく感じるのは、自分一人でどんどん進めていくかそれとも組織化して組織の運営とするかである。小さくても、組織化は必要で、一人でできることの仕事の多寡は知れている。組織力で進めることが重要なのは分かる。それでも、実際には、常にこの仕事は組織力で進める仕事にしようか、それとも自分一人でやってしまおうかに迷うのだ。
特に、2年ほど前から、学校法人をつくり、通信制高校の設立を構想している。そのための準備は、これまでも膨大な努力と時間を要したが、未だに継続中である。どんなことでもゼロから作り上げることは容易ではない。立ち上げ時期が一番大変なのは当然である。だから、進学塾の方は誰かに運営を任せたいという気持ちがある。
その際、自分自身が人気講師であるかどうかは、企業としての進学塾の規模拡大に大きく関係するように思われる。会社のトップ層が自ら人気講師で授業が得意と言うより、むしろ自分は授業はできないと割り切って運営に徹する方が企業としての発展は期待できるように思われる。
自分自身が講師の一員であることは、運営の詳細がよく分かり会社の運営者としても適格だと思われるかもしれない。しかし、その場合は発想が現実的すぎて思い切ったことに踏み切れないことが多いようだ。むしろ、授業は下手か、あるいは学力がなくて全くできなくても、講師をうまく使い思い切った発想ができた方が、会社の発展は期待できるように思う。実際そのような塾も少なくないように見える。
中でも「広報活動」は最も重要で、これだけは人任せにせず代表者自ら自分で行うのがよいように思う。しかもそんな会社の例はいくらもある。私も、緊張感のある仕事を最前線でやっていく充実感は、もうしばらく継続しそうだ。