みなさんは、「しゅーかつ」という言葉を聞いたことがあるでしょう。具体的には、自分が入りたい会社に会社訪問をしたり、面接を受けたりすることで、「就活」と書きます。 その採用面接で、企業が採用したい人はどんな人なのかをアンケートで調査しますと、どの会社も決まって、「コミュニケーション力」のある人と答えます。それくらい、コミュニケーション力は大切なのですが、具体的にはどんな力で、どうしたらその力がつくのでしょうか。一番大切な能力ですから、なんとしても「コミュニケーション力」を向上させたいと思うでしょう。コミュニケーション力というと複雑で一筋縄ではいかないことは当然ですが、あえて、このコミュニケーション力について考えてみたいと思います。
どんな場合に、コミュニケーション力がないと言われるのかはわかりやすいと思います。典型的な例で考えてみましょう。まず最初に考えられるのは、自分が少し追い詰められたりしたときに、何も考えられなくなり、黙ってしまう状況です。考えてしゃべることが面倒になり、黙ってしまうのです。だから一生懸命、話そうとする「勤勉さ」がまず必要だといえます。
コミュニケーションの目的は、他人の行動を変化させて自分にとっても相手にとっても都合のいい状況を作り出すことです。その力がコミュニケーション力です。その為には最低限、自分が話したいことを筋道を立てて、わかりやすく適切にまとめて相手に伝えられることが必要です。
さらに、その前提として、相手といい関係または雰囲気を作ることができることがコミュニケーション力の要ということができます。さらに、いつも快活でやや多弁で、元気がよいことがコミュニケーション力があるというために必要な条件です。
一番大切なことは、コミュニケーションの目的は何かということです。それは、繰り返しですが、相手の行動を変えることです。行動のパターンや考え方を変えることです。これは決して容易ではありません。その意味では、教育はコミュニケーションそのものといえます。相手の行動パターンや考え方を変えるなんて決して容易ではありませんから、教育も容易ではありません。お互いに忍耐が必要です。
容易ではないことは私たちはよく知っているのですが、私たち先生としては、自分の夢や好きなことを皆さんに伝えることによって、生徒の皆さんの行動や考え方を変えようとしています。先生方一人ひとりの好きなこと、夢やあこがれが、生徒の皆さんにうまく伝わることを期待し、その為に一生懸命になっているのです。だから、皆さんは、想像力をたくましくして、この先生の夢やあこがれを感じ取って下さい。皆さんに求められていることは、繰り返しですが、先生から感じ取るための「想像力」です。