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あらゆるジャンルの本を家の中に大量に置いておくこと

あらゆるジャンルの本を家の中に大量に置いておくこと

「国語の読解力を伸ばすにはどうすればいいか」

これは永遠のテーマのように難しい問題です。漢字の知識や算数・数学の計算力などは、比較的短期間に伸ばすことができます。また、中学レベルの英語力も短期間にグンと成績を上げることができます。高校生レベルの英語力も同じでしょう。すぐに上げられます。しかし、日本語の読解力は、いい方法がすぐに思いつかないのが普通ではないでしょうか。

 読解力を養うために多くの先生方が勧める典型的な方法をまず整理しておきましょう。  ①読書が有効なことはわかっているけれど、回りくどいので解答の詳しい問題集をやるべきだ。②音読が脳の活性化からも有効だ。③読み聞かせは想像力を養うためにもよい。③語彙力を増やすために、辞書を引く習慣づけが大変有効だ。④やはり、自由に読書をさせるのがよい。⑤漢字の勉強をどんどん進めるのが効果的だ。などいろいろです。

また、国語の成績やテストの点数を上げるためには、解答術といえるものもよく聞きます。その典型的なものは、その文章の筆者に「寄り添って」読まないで自分の先入観で読んでしまって誤解をする。そのために点数がとれない。この傾向は僕も大変多いと思います。自分の先入観を完全に排除して謙虚に筆者の言いたいことを読み取ることに慣れていません。そのため、特に「評論文」の読解が難しく、選択肢から正しいものを選ぶ問題では間違ってしまうのです。

また、読書をする際にも「精読」がいいのか「多読(乱読)」の方が役立つのかといったこともしばしば問題とされます。  結論的には私は、上の書いたこと全部必要だと思っています。乱読も精読もどちらも必要で、書き写し音読も有効だし、入試問題を解くことも大変役立つと思います。

 僕が高校生に読書の経験や好きな作家について聞いてみると、ほとんどたいした読書経験がない人が大変多い。やっと教科書で読んだ部分を知っている程度の人が多いのです。 高校生でもそうですから中学生はほとんど読書経験が無いのが普通です。小学生から高校生まで9年間あるけれど、本はほとんど読まないできているのです。

 

読書経験は、学校ではなく家庭で作られるものです。学校も読書させるように努力はしていますが、時間が足りず読書経験を作ることは難しいのが現実です。つまり、家の中にたくさんの本があるかどうかが一番大切なのです。父母や祖父母が集めた本が家にたくさんあることが必要なのです。保護者として子供にたいしたことはしてあげられなくても、自分の本をある程度大量に置いておくことが、最も必要なことだと思います。その際、日本の古典(漱石ももう古典と言っていいでしょう)、自然科学の読みやすい本、また、数式が出てくる本、さらに、英語の本など広いジャンルの本を置いておくことほど有効なことはないと思います。そこには日本語の辞書や英語の辞書もあれば、年齢無視して大人向きの本でもかまわないと思います。

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2013年10月19日 00:25に投稿されたエントリーのページです。

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