ぼくが好きな人間をタイプで分けると、学者が一番好きです。特に、金銭的な利害がもっと縁の薄いイメージの理論物理学のような理科系の学者を一番尊敬してしまいます。損得のない世界なんてないでしょうがイメージの上です。
その次は、農業や工業でこつこつと物つくりをしている労働者が好きです。野菜を作りる人や家内工業的に、プライドを持って大企業の下請けかなんかで、一生懸命旋盤を回しているような人。そんな人が好きで、尊敬してしまいます。
一方好きでない業種はというと、一般的には会社経営者とくに大企業の経営者は好きになれません。中には、随筆などを出版されるような「文化人」的な経営者もいらっしゃいますが、やはり、嫌いな人種になってしまいます。
種では、お金自体を商品とするような業種、金融・保険・証券会社などは、好きになれません。社会の重要な役割を果たしており、なくてはならない仕事をされていることは分かっていても、嫌いなことに変わりはありません。
さらに、はっきり嫌いな業種と人種は、政治家です。政治家に付いている秘書さん達も同様です。利権をねらい、地位や権力で人より優っていることをうまく利用して暮らしている気がするからです。個人的には立派な人が多数含まれているでしょうが、一種のぼくの偏見で、どうしても政治家に近づくことは、いやな気がするのです。
業種で好き嫌いを分けることはあまり意味が無いかも知れません。どの世界にも尊敬すべき人と、卑怯な人がいることは間違いないからです。しかし、尊敬すべき人がどんな割合でいるかというと同じではない気がします。業種が長い間にその人の個性を作っていくことは、あるように思います。政治家で総理大臣のような頂点を極めた後、きっぱりとその世界から離れていく人がいることも、分かる気がするのです。
ぼくが尊敬し偏愛する人物を3人あげるとすれば、有名人ではやはり、漱石、アインシュタイン、姜尚中の3人かな。