昨日、ある応募者の採用面接を行った。
まず私は最初に「キミは勉強は好きですか?」と質問してみた。これに対して、応募者の学生は、「科目によって得意なものとそうでないものがある。」などと私の質問に直接答えないで、科目間の好き嫌いを応えた。 そこで、「では、一番好きな教科は何か」と聴いてみた。これに対しては「数学」と応えた。しかし、言葉の端々から中学生までで、高校生の指導はしたくないという希望を持っていることが伝わってきた。 本人も勉強はあまり好きでないが先生には興味を持っている。中学の教師は公務員なら身分や収入が安定しているからだろう。私が推察するところでは中学の教諭を目指しているが、滑り止めに塾も数塾受けているらしい。そんな大学4年の受験生であった。
教師の仕事は、まず第一に勉強が楽しいことを生徒に伝えることである。自分が、英語や数学などに強いあこがれを持っていて、勉強に対して飢餓感を持っていることが条件である。先生を希望する学生諸君は、「勉強が大好きで、勉強することが楽しくてしょうがないと思っているかどうか」を自問してほしい。「イエス」とこたえ、実際に生徒より何倍も多く勉強したいと思っている人だけが教師を目指すべきだ。
塾の講師は、生徒より格段によく勉強しなければつとまらない。勉強が好きであることが、第一の条件なのだ。塾に限らず、教師の条件である。勉強の楽しさを生徒に伝えられない先生に担当されることほど、生徒にとって大きな被害はない。