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高2男子が自宅で自殺 バスケ部の顧問教諭から体罰 大阪市立桜宮高

高2男子が自宅で自殺 バスケ部の顧問教諭から体罰 大阪市立桜宮高

昨年12月下旬、大阪豊島区の市立桜宮高校2年の男子生徒が自宅で自殺をしていたことが報道されました。自殺した生徒は男子バスケットボール部の主将で、同部顧問の男性教諭から自殺の前日に体罰を受けており、その体罰を苦にした自殺と見られています。

 何という悲しい事件でしょうか。悲しいだけではありません。一方で無性に憤りを感じる事件です。市教委も学校も全く無能であり、このまま放置しておいて良いとは思えません。  理解できないことが多すぎます。まず第1に、いまどき体罰を行う教師が実際にいること事態理解できません。そのような時代錯誤の教師の存在自体理解不能です。  第2に学校の対応が無責任すぎて、体罰の噂があっても何の対策も採らないような高校が実際にあるのかという驚きです。  第3に教育委員会の無能無策ぶりです。文書だけの世界に生きていて、現実は何も見えないほど、ばかげた集団になっているのでしょうか。

2009年に民主党政権が発足したとき、民主党が掲げたマニフェストには、「現在の教育委員会制度を抜本的に見直し、教育行政全体を厳格に監視する『学校監査委員会』を設置する。」と明記されていました。「公立小中学校は、保護者、地域住民、学校関係者、教育専門家等が参画する『学校理事会』が運営することにより、保護者と学校と地域の信頼関係を深める。」とも記述されており、明らかに教育委員会制度の廃止が目指されていました。つまり、当時の国政の政権与党が、教育委員会の存在意義そのものを根底的に疑っていたことになります。

 これに対して、大阪の橋下市長は、教育問題で重大事案が発生した場合、市長自らが陣頭指揮に乗り出すことを可能にする条例案の検討を始めたと述べています。これは、橋下氏が以前から主張していることです。首長の教育行政への関与を強める「教育基本条例」の制定を目指しています。橋下氏の主張は、現時点でできる最も早い解決方法かもしれません。がんばってもらいたいと思います。

この事件は、多くの人がそれぞれの意見を述べるべきです。なし崩し的に何もなかったように終わるべきではありません。一人の男子高校生が命を犠牲にして問題を提起したわけです。教育制度の変革には、非常に堅くて高い城壁があります。教育制度を変えると言うことは、その城壁を崩すようなたいへん難しい大仕事です。だからこそ、この事件が何もなかったかのように尻つぼみに終わるべきではないのです。

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2013年01月09日 14:00に投稿されたエントリーのページです。

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