講義のビデオを見せてその「講義内容のレポートを作成せよ」という形式のAO入試課題が課される大学も少数ですがあります。そんな大学の入試対策ととしてはどんなことに注意すればいいか、今回は考えてみましょう。一応は、合議内容をレポートの形式にまとめれば良いのですから、基本的には課題文を読んでまとめるタイプのレポートと大枠は変わらないと考えられます。しかし、本なら何度も読み返すことができますが、授業は一度しか聞けません。そのための対策も必要になります。
- 講義中のノートの取り方
講義中の影像および音声から有効なノートを取ることが必要です。影像教授で板書事項だけをノートに書いているようでは全く不足です。黒板に書かれることは話の内容のごく一部です。また、教授の話したことをすべてノートに書き込むことは不可能です。
- 講義内容が、問題提起、展開、結論の各部分が曖昧な場合
メモ用紙に「問題提起」、「展開」、「結論」と見だしをつけた段落を用意しておき、講義の内容を聞きながら、この3つの中のどこに当たるのかを見極め、メモを取ると良いでしょう。こうすれば、構成がしっかりしたノートをとることができます。
- キーワード中心にまとめることが有効
入試としての講義レポートは、キーワードがちゃんと落とさずに聞き取れて、意味も理解されているかが、入試では問われます。 キーワードは、普通3つ位の場合が多いようです。しかし、5つくらいある場合もありますから、講義中は注意を集中して一つも落とさないようにすることが大切です。 さらに。これらのキーワードは講義中でどのように使用されているか、定義として正確に説明する必要があります。 また、重要語句(キーワード、時事用語、専門用語など)は、そうした重要語句の解説書が参考書として売られていますから、それらの本を熟読することにより予備知識としてあらかじめ修得しておく必要があります。このためには、十分時間をとって勉強することが大切です。こうした重要語句が分かっていないと講義自体が理解できない場合もあるからです。講義が理解できない原因は、課題文の読解がむずかしいことと同じですが、テクニカルタームなどキーワードが分からないことためだと考えられます。
- 構成とレポートの締めくくり方
全体の70~80%は講義内容を正確に報告するレポートとして記述する。残りの20~30%は、自分の感想、この講義から学んだこと、特に印象が深かったこと、注目したこととその理由、これからさらに深めたい課題などを書くことによってレポートを締めくくると説得力のあるレポートになります。他の受験生との「差別化」を図ることができるでしょう。