原発についての国民に意見を聞く聴取会に電力会社の社員が参加して発言したことについて、批判の声が上がっています。政府が主催する意見聴取会は、仙台や名古屋などで行われました。国民の多様な意見を聞いて議論を深めるのが趣旨だそうです。しかし、東北電力の幹部や中部電力の社員が意見を述べたことから、「やらせではないか」といった批判がされています。 公聴会は、2030年時点での原発依存率を、0%、15%、20~25%の3択形式で国民に提示、ここから議論を進めていこうという試みですが、このように3つのグループごとに分けてしまっては、国民の意見を客観的に聞くことにはなりません。誰がこんな方法を考えたのでしょうか。
私は、結論的には原発は絶対反対ではありません。選択肢の一つとしてありうると思っています。今回の事故を反省して、安全対策を講ずれば、安全な装置として原発を維持していくことは不可能ではないと思います。 しかし、その際、譲れない条件が二つあります。この条件を満たす限りの条件付きの賛成なのです。条件とは、原発を設置する場所です。
条件第1
国会議事堂および東京都庁の建物から30Km以内の東京都内と、大阪湾周辺の府内で人口の密集地の2カ所には必ず原発を設置すること。
条件第2
その他の場所に原発を設置する場合は、第1の条件を満たした上でかつ上の2カ所の安前基準を上回る安全基準を設けること。
この二つが条件です。さらに、発送電の分離は必要です。発送電を分離しても電気の品質の維持は技術的に十分可能だと思います。また、少々の品質の劣化は苦にしません。分離することの方が重要だと考えています。電圧の変動などが起こったとしても、技術的に十分カバーできるでしょう。