読売新聞のインターネット版に、ある中高一貫私立高校の生徒(高3)から相談が載っていました。相談内容は、雑談が多くまじめな授業をしない先生に対するクレームです。相談内容を要約しておきます。
「私立中高一貫校の3年生ですが、受験科目に必須な科目を担当している学校の先生の1人が、真面目に授業をしてくれなくて困っています。 授業中は雑談が多くて、授業がすぐに横にそれてしまい、なかなか進まないのです。 先生にやる気がないのだと思います。時々、「君たちは学内推薦でどこかの大学に入れるのだからそんなに勉強しなくてもいいだろう」と口にします。しかし、実際は、一般受験が殆どです。この前の授業はひどくて、授業で使うワークが2ページも進みませんでした。そのワークはあと60ページ以上残っています。3倍の速度で進まないと間に合わないです。その先生からは宿題は出ません。全部やりたいのなら、やりたい人が勝手にやればいいな方針です。仕方ないので、どんどん先に進むように家で自習していますが、もっとちゃんと授業をしてほしいです。」
この相談は、教師が勘違いしやすい典型的なポイントです。たいていそうした先生は、自分の学力に自信がないのが普通です。性格的には怠慢な性格で、頭が悪いのに良いかっこだけしたがります。そんな先生は決して多くはありませんが、一校に一人や二人はいるものです。 大手の予備校では、一昔前に、雑談がおもしろい教師に人気があった時期もあったようです。そのような伝説を聞いています。浪人生が多かった時代です。 しかし、現在では予備校であっても、雑談の多い教師は、単なるクレームの対象でしかありません。自分の雑談に何か人生の先輩としての教訓が含まれていて生徒に良い影響を及ぼすことができるとでも思っているとするなら、全くの勘違いです。おそらくそうではなく、単なる怠慢と先生自身の学力不足のため、授業を放棄しているに過ぎないのが普通です。こんな先生に担当されたら、本当に被害が大きいですね。普通は先生の意識としては、1分1秒さえ無駄にするのが惜しく、無駄なことを話す余裕など全然ないはずです。そうした授業が良い授業です。 もし学校に雑談の多い先生がいた場合は、生徒としたらどうしたらいいのでしょうか。
解決は困難かもしれませんが、アドバイスを書いておきます。
1 特に私立中高の場合は、保護者または生徒本人から教頭先生や校長先生に、授業に対する不満を申し出ることです。保護者の代表からしてもらうのが効果的だと思います。
2 その先生に、授業中質問攻めにしてみてはどうでしょうか。予習をしてあらかじめ、質問を考えておき、先生の雑談を遮って質問をどんどん繰り出すのです。そんな場合はいきなり挙手して「先生、質問があります」といってどんどん質問するのです。雑談の多い先生は、自分の学力に自信がないので、質問を怖がります。まともに応答できないからです。そこを逆についてみてはどうでしょうか。少しは普通の授業を始めるかも知れません。
3 その先生の授業を無視して、自習に徹する。 私の高校3年生のときにも数学の教師に全くだめ教師がいて、ほとんどの生徒は、一生懸命自習していました。数学は二人の教師が担当していましたが、ひとりはたいへんすばらしい先生で、もう一人は全くだめ教師でした。落差が激しかったのです。