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高校生のみなさん

高校は、大学への通過点ではありません。読書で教養を磨こう

高1のみなさん。高校入学お目でとう。高2・高3諸君、進級おめでとう! 春休みのうちから、宿題がたくさん出されている学校もあるでしょう。数学の宿題として「教科書の最初の数十ページを読んでこい」といった宿題も普通に出されます。こうした宿題は、特に進学校では珍しくありません。特に高1のみなさんにとっては、いきなりそんな宿題を出されますと、高校は勉強についていくことがたいへんだなという気がしている人もいるでしょう。

しかし、高校3年間は、決して大学への単なる通過点ではありません。この3年の間に生涯の友と出会う人もいるでしょうし、個性が本格的に掲載される時期ですから、多くの読書によって教養を深める大切な3年間です。高校時代は特別な感受性が働き、また知性の吸収能力が大きく花開く時期ですから、この3年間は掛け替えのない3年間と思って大切にしてください。この時期に読んだ、漱石やドストエフスキーの著作などが、人間性のバックボーンを形成することもあり得ます。この時期の経験が、将来の進路を決める経験をすることもめずらしくないのです。大人になってしまうと、ほとんど忘れてしまって、高校3年間は大学への通過点に過ぎなかったと思いがちですが、これは勘違いです。

 

確かに、特に進学校へ行きますと、公立・私立を問わず高校は、大学への予備校化しているのが現実です。高校の先生方も割り切って受験予備校としての機能を充実させようとされています。高校の説明会に参加しますと、有名大学への進学実績や、予備校が行う模試での成績の伸びを説明され、受験予備校としていかに優れているかを強調されることがむしろ普通です。この点では、塾と同様です。高校も存続をかけて競争しているからです。

さて、みなさんは当然有名大等へ進学希望があるでしょう。受験を意識しなくても、将来のために、英語と数学の基礎学力は懸命につけて下さい。そのほか、上に述べたような重みのある読書をしてください。高校生の感受性で受け止めたことは、一生の糧になると思います。実際、ぼくも高校1年の時に読んだ、漱石の「こころ」や安部次郎の「三太郎の日記」などは、血や肉となっているように思います。

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2012年04月02日 16:31に投稿されたエントリーのページです。

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