キミも作文を書いたことはあるでしょう。では、もう少し具体的にききますよ。これまで何回くらい書きましたか。それから、長いものを書いたときは、原稿用紙に何枚くらい書きましたか。それから、どちらでも良いことですが、作文はやはりで原稿用紙に書くのですか。それとも普通の何も線が引いてない紙を使いますか。
作文の題はどんなことでもかまいません。文体もどんなんでもかまいません。君のすきにしていいです。ちゃんとした文章ができないときは、「かじょうがき」でもかまいませんし、使う用紙は、どんな用紙でもかまいません。もっと進んで、紙に書かないで、パソコンやケイタイを使って書いてもかまいません。パソコンなら何とか書けそうだという人もいるかも知れませんね。それでもたいへんよろしい。
さあ、ここからが問題です!
どんなことを書いたらいいか、なんにも浮かばない人はどうしたらいいでしょうか。作文が宿題に出されたら、恐怖だという人もいるかもね。うんうんうなりながら何か書こうとする。それでも何も書けない。そんな人もきっといるでしょう。
何も書くことが浮かんでこない人は、実は、何か書こうとがんばらないでも全然かまわないのです。そんなときは、書くことをちょっと先にのばしておいて、本を読むことにするのです。できればなるべくたくさんの本を読みましょう。そうしている間に、少しずつ書きたいことが自分の中にたまっていきます。読んだ本は色々な形になってキミの身体の一部になっていくからです。でも、本を読んで読書感想文を書こうというのではありませんよ。感想文なんか書かないでも良いのです。本の内容は忘れてしまっていても、キミが読んだ本は、十分消化されて最終的には、キミの肉や血になっているのです。そのうちに、すこしずつコップに水をためていくとやがてあふれることがあるように、「何か書きたいな」と言う時がきます。書きたいなということが生まれてきます。そうしたら、書いて下さい。そして、その後でまた「書くことがなくなったな」と思ったら、むりに書こうとしないで、また、読書に向かいましょう。そうして、読書と作文を重ねていくのです。そうすると、ミルフィーユというおいしいケーキみたいになります。これが理想で目的です。
みんな、ミルフィーユを目ざして出発しよう!