我々がびっくりするようなニュースが続いている
おもしろいときにぼくらは生きています。物理学のびっくりするような大きなニュースが次々と報道され、物理学はトップアイドルかスターのようです。そんなニュースに接することができてワクワクします。
1) ニュートリノは光より速い?
名古屋大などの国際研究グループが、ニュートリノが光よりも速く伝搬したという実験結果について、昨年末にやや遠慮がちに発表されました。光よりも速い物体が存在することになれば、アインシュタインの相対性理論の常識を破ることになります。その後の続報はありませんが、今でも慎重に実験が続けられ、結果が評価されているのでしょうか。新聞やテレビでは「タイムマシンも可能になるかもしれない」などとセンセーショナルに報道されていました。
2) 宇宙は加速膨張している
昨年のノーベル物理学賞は、サウル・パールミュッター博士、ブライアン・シュミット博士そしてアダム・リース博士で、その功績は「宇宙の膨張が加速している」ことを超新星の観測で示したことだそうです。宇宙は膨張していることは常識でしたが、加速膨張とはびっくりしました。いわゆるダークエネルギーのために起きるのでしょうか。これも驚くべきニュースです。
3) 質量の起源「ヒッグス粒子」発見か
ついにヒッグス粒子が見つかったらしいというニュースが報道されました。ヒッグス粒子というのは、宇宙が誕生したビッグバン後、万物に質量をもたらす起源となった粒子だそうです。その粒子の検出結果を、CERNの研究チームが発表したという。ヒッグス粒子の発見は、素粒子物理の標準理論の完成というたいへん大きな意味を持つことだそうです。
4) ハイゼンベルクの不確定性原理が破られる
小澤の不等式が実験で実証されました。「小澤の不等式」というのは、小澤正直名古屋大学教授が2003年に提唱した、ハイゼンベルクの不確定性原理を修正する式です。ハイゼンベルクの不確定性原理を破る位置と運動量共に正確な測定が可能ということです。ウィーン工科大学の長谷川祐司准教授のグループによる実験で実証されました。量子力学の教科書が書き換えられることになります。