ぼくの家のドウダンツツジが真っ赤に紅葉した。樹齢は数十年だろう、かなり大きい。このドウダンは、毎年素晴らしい紅葉を見せてくれる。紅白のサザンカも花をつけた。大きな花だ。このサザンカは樹形が美しい上、花も立派だから、母もこの木を誇りに思っていたと聞いた。
松の木は、庭の真ん中にある赤松を除いて3~4本あった黒松は、この20年間に全て枯れてしまった。残ったのが一番立派であることが慰めである。
ぼくが大切にしている、10本くらいのバラは、ほとんど全て悲惨な状況にある。葉は病気か害虫の被害かよく分からないが、ほとんど全滅状態だ。細い枝だけで情けない状態だ。消毒などの手入れが悪いためか、または土地自体がバラに適さないのかよく分からない。
ぼくがもっとも好きな木は、あじさいである。たくさんあるが、一本一本に思い出があり、大切に思っている。あじさいは育てやすい上、少々日当たりが悪くても何とか枯れないのでぼくに向いている。藤棚の下でもどんどん成長している。藤は成長が早く近くの楓やヒノキに覆い被さって成長し続ける。だから、ときどき剪定が必要になるが、めったにしない。藤は古くは建物を建築する際のロープとして必要だったために重視されたと聞いたことがある。そのため藤原氏などの姓に取り入れられたのだそうだが、真偽のほどははっきりしない。ぼくにとっては、藤はちょっと厄介者であるが、成長が早くて困るのは、藤ばかりでない。イチジクやびわなどの実のなる木もすぐに大きくなる。だから一部ではイチジクなどは邸内の庭に入れるべきでないとも言われることがある。 そのイチジクとびわの木も去年、害虫のため枯れてしまった。いま二世のイチジクとびわの苗木を育てている。