何度も面接をうけているのだけれども、全く内定がとれないという学生がいる。今日、私の所へ来た入社4年目という若い銀行マンと話していて、そんな話題になった。中には、百社も会社訪問する人もいるそうだ。早く決まる人は、ちゃんと内定が出る。面接で何度も不合格となるということは何か問題があると考えられる。
有名企業や人気のある会社の場合は、入社志望者が多くて競争が厳しいであろう。しかし、中小企業の人事担当者はむしろ採用難と考えている。いわゆるミスマッチである。中小零細企業で、何度採用面接を受けても全く内定がとれない人は、共通する問題があると私は考えている。その問題点とはどういうことか。入社希望の動機が重要なことはいうまでもない。会社の情報収集も大切だ。入社希望動機がしっかりしていることも当然重要だ。その意欲を面接官にはっきり示すことがができるかも大切である。これらのことは、多くの「就活マニュアル」本に書いてあるとおりだ。
では、実際に面接で会ってみるとどうして内定が出せないか、採用側からはそれ以前の問題を感じているのだ。問題は対話能力の不足である。まず面接官の質問に対して、まっすぐな返答が帰ってこない。面接官の質問と返答がどこかずれている。発問の意味をしっかり理解できないのだ。対話のキャッチボールがうまくできない。すぐに何かを答えないといけないというプレッシャーからか、見当違いの返答をしてしまう。また逆に、その質問にはこれまで何度も答えましたとばかり、蕩々としゃべる場合もだめである。これもキャッチボールにならない。
もう一つ、これも対話能力の一面であるが、「質問力」の不足である。的を射た質問ができないで、すこし考えれば分かるだろということを反射的に聞いてしまう。確かに的を射た質問をすることは簡単ではない。本質が理解できないと、質問事項が浮かんでこないのだ。面接官を納得させられる質問ができれば、きっと内定がとれると思う。「質問力を上げよう」というのがぼくのアドバイスである。
新卒一括採用や、極めて長期におよぶ就職活動また、いったん卒業してしまうと新卒のプレミヤが無くなり極端に不利なるといった日本独特の問題があることは指摘されている通りだとぼくも思う。だからぼくの所では、新卒・中途を一切考慮しないで通年で採用活動を行っている。誰か優秀な人、当社へ来て下さい。