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ぼくは、ラジオが好き

ぼくは、ラジオが好き

子どもの頃、以前にも書いたことがあるが、ぼくはいわゆるラジオ少年であった。真空管ラジオである。ラジオを組み立てることが好きで、これが高じてアマチュア無線に趣味が移ったり、オーディオに向かったりした。いま、その当時の子ども達を「ラジオ少年」とか「工作少年」などという。他に、特にチョウなど昆虫に興味を示す「虫取り少年」がいた。ぼくのラジオ少年としての趣味は高校生になる頃にいったん終わり、その後長く封印してきたが、今になってすこしずつ封印を解き始めている。昔のように、ラジオの細かな配線をするまでの時間と根気はないが、木箱の古いラジオをオークションで手に入れては、箱を磨いたりの塗装をし直したりするのが好きなのだ。その中でも、もっともデザイン的に素晴らしいと思うのが、サンヨー電機の真空管ラジオSS148型という木製のラジオである。これがデザイン的にはベストだと思う。このラジオは昭和20年代から30年代のものである。今ではこんな素晴らしいデザインのラジオはできないだろうと思っている。これは約半年ほど前にオークションで手に入れた。その前に、同じサンヨーのSS48型も持っていたが、SS148型のほうが、さらに豪華なデザインである。これは、いずれの日か、コンデンサーや抵抗など部品を取り替えて、鳴るようにしてやろうと思っている。現状では、コンデンサーから白い粉が吹いていて、漏電する恐れが高いので電気は入れられない。この当時のサンヨー電機には、素晴らしい感覚のデザイナーがいたものだと感心する。

このような趣味は、長年封印しその間には全く別のことに熱中していても忘れることはない。だから今では、家に木製の箱のラジオが10台以上ある。

もう一つ、ぼくが中学生の頃熱中していた趣味は、模型飛行機作りである。これは、ぼくの父親も一緒になって共通の趣味となった。ゴム動力の飛行機だ。父親と共通の趣味が持てたことは、今から思えばたいへん幸福なことだ。親父と一緒に、飛行機の後を追って一緒に走ったことなどを思いだす。ひょっとしたらこの頃が、人生で一番幸福な時期かも知れないと思う。

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2011年09月28日 18:57に投稿されたエントリーのページです。

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