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コミュニケーション力の中核は、「発問力」

授業の成否は、最適な発問ができるかによる

先生として何が最も大切かについては、しばしば問われることだ。これは、会社説明会等で応募者が質問する定番である。先生として求められる資質は決して少なくないが、その最も大切なものは、コミュニケーション力である。コミュニケーション力とは、人とよい人間関係を形成し、維持していく上で必須の能力であるが、その中核をなすのが、「発問力」であろう。

発問力は「質問力」と言っても同じである。まず先生が毎日行う授業を考えると、生徒の理解などと関係なく勝手に先生が進めていってしまう授業は最低だ。授業で大切なのはどんな「発問」をするかである。そんなこと聞いても、「誰でも分かっているよ」というような簡単なことを聞いても仕方ない。時間の浪費だ。たとえば、数学の授業において計算が必要になったとき、「13-7」はいくつになりますか、などと中学3年生に聞いても仕方ない。しかし、教師研修における模擬授業ではそんな発問を実際にする先生が実際にいるのだ。逆に、誰も知らないことを質問することは、生徒を混乱させてしまう。

さらに教師には、クラスの中の「誰に対して」どんな質問をするかといった生徒を選んで発問する能力が要求されるから複雑である。これは、一朝一夕にできるようになる技ではない。経験と準備が必要だ。だから、授業準備というのは、じつは誰にたいして、どんな発問をするか、について考えておくことをいうのだ。また、生徒がその発問に答えられなかったときや間違えたときのフォローの仕方も重要であるが、これができない先生も少なくない。先生が一方的に進めていく授業は、何の価値もないものだ。生徒の学力向上に役立つ授業は、対話形式であることが必須の条件だ。

コミュニケーション力について、ぼくが問題だと感じることが多々あるが、その中でも、最も基本的なことができない人が少なくないことに悲しくなる。つまり、聞いているのかいないのか、賛成なのか反対なのか全く無反応は人との対話である。「相づちや、うなずき、笑顔、メモをしている様子」など何もない。全く無反応な人が結構いるのだ。しかし、そんな人でも、食事会など仕事を離れたときには、全く違う表情をみせることがある。この様子を発見すると、ぼくの方が驚いてしまう。

上手な対話というのは、まずうなずきや相づちで相手に一端寄り添い、その後自分の意見で相手と異なるところがあれば、その違いを表現するのが普通の方法だ。これができない。「それはいいんだけど」とか、「ていうか」で相手の言うことを一刀両断に却下してしまう人もいる。

「何か質問はありませんか」と聞いても何も出てこないことも悲しい。質問をするには、話を聞いている最中にメモを取り、話の終わりになったらすぐ質問できるように準備しておかなければならないのに、この習慣がない。最もその前に、名前を呼ばれたら、即座に返事をするくらいの礼儀をわきまえていない人までいる。勉強熱心でありたいと思っている。

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2011年09月20日 13:51に投稿されたエントリーのページです。

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