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人生、猫まみれ

ぼくの朝は、猫の世話から始まる。

今、生後2~3か月の子猫が7ひきいる。この7匹が3つのケージに分かれて入れてある。ケージは寝室の前の廊下においてある。2匹、2匹、3匹と分かれている。全てに名前が既にある。「うすみけ」、「みーちゃん」、「きじこ」、「まいこ」、「いじけ」など。

毎朝、起きると同時に、ぼくがこの7匹をケージから出して、テレビのある居間に放す。この部屋の窓際にはトイレがおいてあり、えさと水もある。部屋のドア付近で7匹を一斉に放すと、全員が全速力で窓際へ走り出す。テーブルの下をくぐって窓際へ一目さんに走る。小さなお皿に乗ったカリカリのえさを一斉に食べ始める。水をのみに行くものもいる。

トイレボックスは段ボールでつくってあり、トイレにはそれぞれに入るから、その都度、清掃をする。下に敷いてある新聞紙を取り替える。この間約40~50分、見ていないと、汚れた足で、部屋中歩き回るから、トイレから出ると同時に捕まえて足の掃除をしてやらなければならない。結構たいへんだ。

これだけいると世話がたいへんだが、子猫がえさに向かって一斉に走り出すのを見ると、ぼくもうれしくなる。  老齢の猫が1匹、糖尿病にかかっている。別の部屋で暮らしている。「ロング君」という。同時に捕まえたときしっぽの長いのと短いのがいたので、ロング君とショート君と名付けた。ロング君には毎日2回、インスリン注射をしなければならない。ぼくが部屋に入るとロングはすぐにケージに入る。このケージの中へ入ると、美味しい餌がもらえることを知っているからだ。この餌で注意をそらしておいてその間に、ケージの中で注射をする。インスリン注射を始めて既に2年くらいになるが、糖尿病を発病したときは、ガリガリにやせていたのが、いまでは太りすぎになっている。これを見て獣医は「太らせないで下さい。インスリンの量が増えてしまいます」という。飼い主の体型に似てきたのだから仕方がない。

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