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アクティブラーニング

脳科学が教える成績アップ法

最近の脳科学が教える成績アップ法とは?

 

教育現場では、授業改革として、「アクティブ・ラーニング」がキーワードとなっています。アクティブ・ラーニングとは「能動的な学び」のことで、授業方法や指導方法の改革をいいますが、現実には様々な意味で用いられているようです。大きく分けると次の3つのポイントに分かれように私には思われます。

(1)解説の時間と問題練習等の時間の「時間配分」を計画的に行う

 

一時限の授業のうち講義形式の授業時間を減らし、作業や自習または問題練習などの時間を取り、また生徒同士の話し合いや共同作業の時間も取って、これらの時間配分を 計画的に行っていきいきとした授業を展開する。

(2)教師と生徒の「対話重視」の授業

 

授業において教師と生徒との対話を重視して、教師の一方的な解説中心の授業にならないように注意する。また、授業中においては、生徒に質問をうながし質問を積極的に取り入れて活気ある授業とする。

(3)課題探求授業

 

アクティブラーニングの本来的な意味は「課題探求授業」である。探求授業では、1グルーブが数人のグループにわかれ、各グループごとに「課題」を設定し、グループで討論し、結論を導き出しその中で自ら学びを深め、また他の生徒との活発な議論を行うことにより、表現力や思考力など深める。これが探求授業といわれるものである。  教師はその中で、問題点の指摘、参考文献を示すなど積極的に関わっていく。

課題探求学習の詳細

 

多くの中学や高等学校において、探求学習の取り組みは、「総合学習」の時間で行われている。探求学習では、実生活や実社会の課題、生徒自身の興味関心の中から課題を見いだし、各教科で学んだことを活用し多角的な視点からアプローチする。このプロセス(課題の設定→情報の収集→整理と分析→まとめと表現)をくり返すことで学んだ知識・技能を活用し、発揮する力が育ち、期待される資質・能力の育成につながる教育を行うのが、探求学習である。

当塾の課題探求学習のアクティブラーニング

ではアクティブラーニングを既に実施しています。特に対話重視の授業や問題練習を加えた授業など、当塾では当初から最も重要視していることです。課題探求授業については、今後積極的に取り入れる計画です。

生徒の成績アップの妨げとなっていること

さて、生徒の指導を長年行っていまますと、生徒の学力養成と成績アップの妨げになっている原因にがあることに気づきます。 その原因とは、授業を聞いただけでなんとなく「分かったつもり」になったが、問題練習や繰り返しが不足して、しばらくして忘れてしまうか、正確に記憶していないため、テストで想起できないことが原因です。本当には理解していないため、問題が解けないかまたはいわゆるケアレスミスを起こすのです。もう一息で成績がぐんと伸びるのに、本当に惜しいと思います。

テストで問題が解けるまで理解するには、事前にたくさんの問題練習をやったり、繰り返し書いたり読んだり、話したりすることが必要です。そうしないとどんな知識も本当に自分のものにはなりません。実力にはならないのです。  もう一つ成績が伸びない理由は、習熟するための練習が不足していることにあります。練習は、まず塾の授業で行いますが、さらに家庭での自習がどうしても必要です。英単語の場合で考えますと、一度覚えたつもりでも、テストで思い出せなかったりまた、スペリングをしっかり覚えていないため、間違ってしまうのがむしろ普通です。  習熟するには、何度もくり返すことがどうしても必要ということです。(注を参照)

下記の脳科学に関する参考文献によりますと、くり返さないと、記憶の関所である「海馬」は絶対覚えておかないといけないことと判断しませんから、すぐに忘れてしまいうのは当然なのです。 当塾では、「3回繰り返し学習」を実施していますが、ちゃんと記憶して自分の本当の学力として定着するには、実際には3回ではまだ不足なのです。3回は最低限という意味です。これで十分だという意味ではありませ。本当はその何倍もくり返さないと実力にはならないというべきです。

生徒の中には、学校の定期試験は点が取れるけど、実力試験になると点が取れないと言う人がいます。これはまさに繰り返しの不足です。ここで注意しなければならないのは、皆さんが小学校の時代は、まだ「子供の脳」でしたから、繰り返ししないでも暗記が得意でした。ところが、中学になると、大人の脳に代わっていきます。高校生では完全に大人の脳になります。脳には、一時的に記憶しておく場所として「海馬」と呼ばれる部位があります。この記憶の番人である「海馬」が司令塔になって永久的な記憶として覚えておくかどうかを決めます。覚えておかなくても生死に関わらないと海馬が判断すると、海馬は記憶から消してしまうのです。その区別の判断基準は、「生きていく上でその情報はどうしても必要かどうか」と言うことですが、生きていく上で必要かどうかは、繰り返し海馬を刺激することかどうかで決まります。 復習はその決めてとなります。復習を何度もすれば海馬は、これは生きていく上でどうしても必要な知識と考え、永久的な知識として記憶します。問題練習をやって解いてみることがは最も大切です。英語のスペリングを何度も書いてみることや英文を暗記するまで繰り返し暗唱してみることが決め手になります。以下に参考のため本を紹介します。読んでみて下さい。

 

(注)参考文献

池谷祐二著 「最新脳科学が教える 高校生の勉強法」(東進ブックス)  「高校生の勉強法」とありますが、中学生も同様です。

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2018年06月14日 14:49に投稿されたエントリーのページです。

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