引き下げる理由については、「国民投票法」との間の整合性が必要なためです。2014年6月に改定した国民投票法では、憲法改正のための国民投票で投票できる年齢を原則18歳以上として、憲法改正の準備が整ったのですが、18歳以上20歳未満の人が国政選挙に参加することができるよう、公職選挙法が改定されました。
18歳選挙権が導入されることになりましたが、高等学校では、教育基本法の定める「教育の政治的中立性」を維持しながらどの様に指導するか必ずしも容易でなく、多くの高校は、政治的な話題に消極的のままです。様子見をしているか、とにかく棄権しないで選挙に出かけましょうという指導にとどまっているように思います。
さて、今度の参院選では、争点として「景気・雇用対策」「憲法改正」、「年金・医療など社会保障改革」などが候補者からあがっています。「憲法改正」が本当は最大の争点でしょうが、国民にとっては、景気や雇用対策により大きな関心が向くのは当然でしょうか。 私は、「原発」をどうするかも大きな争点だと思っています。
近い将来に有権者となる生徒達が政治や選挙への関心を高め、市民と政治との関わりを学ぶための「主権者教育」がしばしば話題にあがります。 一気に主権者だよと言われてもそんなに意識は変わるわけはありません。急がず幅広い読書に徹するよりほかはないように思います。