「英語アレルギー」というアレルギーがあることを聞いたことがありますか?
ぼくは、ごく最近、本屋さんの店頭でポップ広告を見て始めて知った。「英語アレルギーを治療する」という広告にあったのだ。「アレルギー」というのだから、英語の勉強が本当に嫌いで、苦手意識が強くて、この病気から何とかして逃れたいと思っているのだろう。おそらく以前からいわれていたのであろうが、ぼくはそんな人はいるわけないと思い込んでいたので、英語アレルギーと聞いて驚いた。しかし、考えてみれば当社での入社試験で英語の得点が低く、英語が苦手な人が少なくないことから、「英語アレルギー」もうなずけることだと思った。
ぼくらの学生時代には、英語への強いあこがれが元からあったので、英語の勉強がつらいと思ったことは一度もなかった。むしろたいへん楽しかった。数学などと違って「細切れの時間」でも英語の勉強ならできるから、英語の勉強がつらいという気持ちはどうしても理解できない。ぼくは今でも、テレビやラジオから英語のニュースや、英語の講座が聞こえてきたら、ありがたい勉強のチャンスとうれしくなる。英語の文章を見たら、すぐに暗記してやろうと自然に思う。
英語の本を通読しようとすると、知らない単語が1ページにいくつか出てきて、その都度辞書を引いたりして寸断されるため、日本語の本を読むようにはいかない。同じ所を繰り返し読んだりしてなかなか先へ進めないこともあるから、読み進めるのに時間がかかる。しかし、だからといって、「アレルギー」はオーバーだ。どうしてそんな気持ちになるのだろう。外国語だから、多少時間がかかることも含めて、楽しんでしまえばいいのだ。 ぼくの場合、韓流ドラマが流行し始めた頃、韓国語をすこしかじった。ハングルを読むスピードは小学1年生以下であろうが、ハングルを見る度に一生懸命読んでいる。これが楽しい。英語へのあこがれを復活することが可能なら、「英語アレルギー」にかかる人はいなくなるだろう。